2016-12-22

人の心をつかむ技術【日展②なぜ、あの絵は選ばれるのか?】

前回につづき、人の心をつかむ技術がテーマの日展レポート②です(。◠◠。)

「感じることが大事」あなたも聞いたことがあると思います。なぜなら、人は絵を見るときでも物を買うときでも、まずロジカルになんて考えないからです。例えあなたが、とても論理的思考の持ち主だとしても。世の中は「人が感じていること」が集まってできています。感じることが大事なわけです。

だから、感じる力を磨くことはビジネスでも人間関係でも夢でも力になる。あなたもそう思いませんか?

今回の「日展レポート②」の内容は
・入選、特選、上位の絵の印象の違いとは?
・今の時代の空気とは?
・明るい気持ちになれるものを選ぶ理由
について書きます。あなたの参考になることがあれば、うれしいです(。◠◠。)

上位の絵の違いとは?

前回の審査員所感にもありましたが、1位は圧倒的✨でした。

ロジカルに考える必要も感じません。「すごい!!」と目の前に立った瞬間に感じます。よく見れば描写力、構図、全てにおいて完璧なのだけど、そんなことをわざわざ考えなくていい絵です。

見ているだけでいい絵。
他と比べる、土俵にもあがらない絵です。
あれだけ圧倒的になるためにはセンスも、やっぱりいるでしょう・・(˘̩̩̩-˘̩̩̩)

けれど、「特選(4位)」と「入選(5位)」の間に、技術的な差は感じられませんでした。美術大学出身の自分もわからないので、みんなほとんどわからないのではないでしょうか?

特選(4位)と入選(5位)の賞には、大きな差があります。
例えば、2016年の日展・油彩画部門でいえば賞のランクは上から順にこんな感じです。

(1位)大臣賞1人
(2位)東京都知事賞1人
(3位)会員賞1人
(4位)特選10人
(5位)入選622人
—————–
油彩画部門・応募数1,910人

特選(4位)と入選(5位)の間には、大きな壁がありますよね。
何が違うのだろう?って考えると、感じたのはコレです。

「明るさ、前向きさ、力強さ」

 

なんだ、と思われるかもしれません。
けれど、特選以上に選ばれている絵にはほぼ、これがあります。
(1点、あまり感じない絵もありましたが)


今の時代の空気とは?

こちらは、日展理事長の言葉です。

4年後には東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。オリンピックはスポーツの祭典であると同時に芸術文化の祭典でもあります。日展は芸術文化において日本を代表して貢献出来るよう更なる努力を続けてまいります。公益社団法人日展 理事長 奥田小由女 挨拶

きっとオリンピックに向け、ますますエネルギーを感じるものや明るいものが取り上げられるのでしょう。

「暗い絵も魅力はあるけど、やっぱり明るい絵がいいね」
一緒に行った森さんと、そうお話ししました。

画面の明るい・暗いではないんです。全体が黒くても希望を感じる絵、美しい絵はあります。その違いは何か、といったら作者が美しいと感じたり、興味を持って見て細部まで写しとった絵でした。作者の気持ちが前向きなのです。

なぜ、明るい絵がいいのか?

あなたは、もしかしたら暗い絵も好きだよ、っていわれるかもしれません。実際、私は14-5年ほど前、そういう絵を好んで描いていました。そのときは暗いことが深い、カッコイイ、なんて考えていたのですが・・その時代の絵で今も見るに堪えられるのは、明るい2~3枚の絵だけ・・(ˇ_ˇ)

明るい絵がいい。なぜか?潜在意識がプラスに働くからです。強い気持ちになれるからです。脳は自分ごとか他人ごとか、判別ができないといわれます。マイナスなものを見たり聞いたり考えたりすると、潜在意識がマイナスに働いてしまいます。

弱気になるものはダメ。自分が自信を持っていることを思い出すこと。

私のバイブルの一冊『超一流の二流をめざせ!(長倉顕太著)』には、「根拠のない自信こそ、本当の意味での自信となる」と書いてあります。これは、潜在意識下の自信、ってことですよね。誰にも、自分さえも否定できない自信。

だから、潜在意識にプラスに働きかけるように。

今回、大臣賞(1位)を取った狼の絵は素晴らしかったです。「絶対勝つ!」みたいな秘めた闘志を感じる絵です。クールさと熱さが同居する絵。自信を思い出させてくれ、ただただすごかったです。

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出展:日展公式サイト

まとめ

入選、特選、上位の絵の印象の違いとは?

  • 明るさ、前向きさ、力強さ
  • 美しいと感じたり、興味を持ったりすることをテーマにすること。

今の時代の空気とは?

  • オリンピックに向けエネルギーのあるもの。

明るい気持ちになれるものを選ぶ理由

  • 潜在意識にプラスに働きかけ「強気」になれるから

 


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日展は最終日間近だったので空いていましたが、併設のダリ展は人・人・人でびっくり。テレビCMの影響でしょうか?

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映画「君の名は」で使われた2Fのカフェ「サロン・ド・テ ロンド」。オシャレ(。◠◠。)

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コースターも水もオシャレ。グラスは、DURALEX(デュラレックス) プリズム マリン。コーヒーの値段は640円。場所柄、結構高めですが良い雰囲気で、とっても満足です(。◠◠。)

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映画「君の名は」で奥寺先輩の背景に描かれていたケーキの入っているショーケース。サンドイッチ(1,340円。)は夕方4時ごろには売り切れ。

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窓から見える六本木の街。国立新美術館、夕暮れのカフェタイムは、とってもロマンチックでオススメです(。◠◠。)

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。また次回も見てくれたらうれしいです(_ _)〃

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