2016-05-22

経験経済からみる、あなたのウリの作り方

あなたはマーケティングしますか?

マーケティングの定義とは

顧客というモノをよく知って理解し、製品が顧客にピッタリと合って、ひとりでに売れてしまうようにすること 出典:P.F.ドラッカー著 マネジメント

つまり、セールスしなくても勝手に商品が売れるようにすることがマーケティングです。


マーケティングって、まず何からすればいいでしょうか?

  • リサーチ
    ↓↓
  • 特徴・メリットを考える
    ↓↓
  • ベネフィット(ターゲット別)を考える

こんな感じでしょうか?

けれど、どんなにベネフィットを考えても強烈な独自性がなければいつかコモディティ化(ありふれたモノになる)して似たり寄ったりになってしまう。あなたも、そう思ったことはありませんか?

だから、商品サービスを提供するだけではなく、お客さんの「感情」や「感性(感情に伴う欲望・衝動)」を動かす経験を提供する。それによって、より強いブランドができあがる。これが、前回書いた経験経済の考え方です。

今回は経験経済から見る、あなたのビジネスのウリについて書いてみます。

ウリやヒットは人と違うこと

1.他にはない専門性を持つ

例えば、カフェで考えてみましょう。カフェで出す飲み物は、コーヒーでも、紅茶でも、ココアでも良いですよね?

  • 材料
  • カップ、小物
  • 机・椅子
  • 店全体の雰囲気(内装、照明、センスなど)
  • BGM

これは全て、代替可能です。他店と同じでは記憶に残りません。記憶に残るお店にするには、あなたならどうしますか?

例えば、

『ココア専門店』

これで差別化になります。今までにないから「記憶」に残ります。新しいからニュースになります。ヒットとブームを狙うなら、今ないものを目指せばいいのです。

2.大ヒットしない

大ヒットすると一過性で終わる危険もあります。なぜなら、流行ると飽きるのが早いからです。だから、世界観を大事にしながら、少しずつ変化してファンを楽しませる。

以前勤務していたキャラクターメーカーは2016年、40周年を迎えました。なぜ40年も長くファンから愛されているのか?「長く生き残るために大きなヒットを作らない」という戦略が最初からあったからだと思います。社長はブログを10年以上続けています。続けることは大事と、しみじみ感じます。

3.他にない掛け合わせ

一般的には、専門性を絞った方がいいといわれます。わかりやすくシンプルが理想。けれど、もし同じような専門店があふれていたら、複数の商品を置く、ということもウリになるかもしれません。

例えば、ヴィレッジヴァンガードは「遊べる本屋」をキーワードに、書籍、雑貨、CD・DVDを扱っています。何を置くか、軸があれば一つの世界観です。

このブログも、専門性がよくわからないかもしれません。でも、そのうち世界観が見えてくる、と思っています。

コモディティ化(ありふれた代替可能なモノ)でないモノの価値とは?

仮に、コーヒー専門店を作ったとします。もし近所に新しくコーヒー専門店ができたら、どうなるでしょう?

エッジを立てたウリがないと厳しい、そう思いませんか?なぜなら、どんどんコモディティ化(ありふれた代替可能なモノ)していくからです。

一般的に、商品サービスは後から現れたお店が、前からあるお店の価値をコモディティ化(ありふれた代替可能なモノ)する関係になります。「コモディティ」があふれると「商品」があふれ、「サービス」もありふれたものとなっていきます。

けれど、サービスは代替え可能でない価値もある、というのが経験経済です。サービスはありふれていても「経験(エクスペリエンス)」の価値を見つけたのが、前回書いたスターバックスの経験経済です。

とはいえ・・小さなお店の場合、大手のやり方を目指しても難しいことってありますよね?だから、唯一無二の存在である、あなたのキャラクターを立て、キャラクターに合ったコンセプト、キャラクターに合った商品・サービスを売ることが、お店の独自性を生みだすことになります。

サービスより上位、経験(エクスペリエンス)の価値とは?

一見、経験(エクスペリエンス)とサービスは似ているように思えます。けれども、経験(エクスペリエンス)はサービスではありません。

サービスとは、高度な雑用の代行です。自分でやるより他の人にやってもらう方が安くつくことだったり、スキルを磨いて身につけなければならないことを専門スキルをもった人にお金を払って代わりにやってもらう、ということです。

例えば、一般的に社長はスタッフより時給が高いですよね。社長の仕事はマーケティング。そしてコンセプト作りです。

今の時代に超重要な3つの要素は

  • キャラクター作り(自分 or 社長 or 商品)
  • コンセプト
  • プロダクト(商品サービス)

キャラクターを立て、なぜその商品サービスを提供するのか?コンセプトを考えること。それ以外は代行でいい、ということです。

サービスはカスタマイズ要素が大きいほど、行程が大変なものほど高単価です。ありふれてコモディティ化してしまうようなサービスは厳しい時代です。なぜなら、ありふれたモノは買わなくなったり、値段が安いモノを探すからです。カスタマイズ要素が大きい自分にぴったりなモノや、わざわざ買いたくなるようなモノでなければ、お客さんは手を出さなくなっていきます。

けれど、もしもあなたのファンなら・・あなたの商品サービスは何でも売れます。なぜなら、人は感情でモノを買うからです。感情が動けば、理屈で買う理由を見つけるからです。

昔ブランド全盛期だった頃は、エルメスのバッグを10個くらい持っていました。けれど、今お金を使うのはもっぱらセミナーです。講師やスタッフの方、参加された方とお話しできること、つまり人と関わる経験が一番の満足です。

経験(エクスペリエンス)とは「体験」、「思い出」、「記憶」。人は「思い出」や「記憶」のために喜んでお金を払うのです。

まとめ

キャラクターが重要って伝わったでしょうか?キャラクターの中には、かっこよくて、面白くて、エンタメ性があって、WEBだけじゃなく会いにいけて、時には涙をそそるような話ができて、使命感があって・・という要素も含まれるかもしれません。

プロデューサー長倉顕太さんによると「キャラクターが全て」です。

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